婚活すみれ会には、他の相談所で活動して上手くいかない人達がよく相談に来られます。
ご紹介もよくありますが、ご紹介いただいた人との面談は紹介者からそれなりの情報を聞いてからであるため、仲人の私もスムーズに話を進められます。
対して、少し複雑な事情を抱えた人と初めてお電話でお話する際は少し難しく、戸惑いながら面談することもあります。
婚活に迷いながら結婚相談所めぐり…
先日も、お電話でのお問い合わせがありました。
Tさんという、30代の穏やかな優しい声の女性です。一日も早く面談をしたいとのことで会ってみると、想像していた以上に優しい雰囲気の、穏やかな品のある女性でした。
ただ、お相手に希望する条件や結婚観を伺ってみると、以下のようなことを仰いました。
- 10歳年下くらいの人がいいです
- 私の話を「そうだね」と、優しく聞いてくれる人がいいです
- 子供はほしくありません
- 結婚しても一緒に生活はしたくありません
これに対しては仲人の私も、「難しいですね…」の一言しか出ませんでした。
私たち仲人はどんな人が相手でも、一生懸命幸せのご縁作りを頑張ります。
だとしても、「10歳も年下で子供は作りたくありません」「結婚しても一緒には住みたくありません」という希望に合うお相手を探すのは、正直無理だと感じてしまいました。
なぜそんなことを希望するのか…「そもそもどうして結婚したいの?」と聞いてみると、「寂しいから…」とのこと。
本当であればここで、入会を丁寧にお断りしています。こういった人はほとんどの場合、結婚相談所での婚活が適していないからです。
ただその都度、私は頭を悩ませます。
もしかしたら、こういった女性が好きという男性がいるかもしれない。私がここで門戸を閉ざしてしまったら、その出会いも無くなってしまうかもしれない…と。
4度目の結婚相談所…増える婚活難民
聞いてみると、すみれ会は結婚相談所で4回目とのこと。今まで3回相談所に入会したものの、自分の希望する相手に巡り合わなかったとか…
最近、このように婚活が上手くいかなかったらあちらこちらの相談所を転々として、自ら婚活難民になってしまう人が増えています。相談所に入っても思うようにいかないことを、場所が悪い仲人が悪いと考えてしまうのでしょう。
基本的に多くの結婚相談所が、同じ連盟に属していて出会える人も変わらないというのに…
たくさんのプロフィールの中からお相手を選ぶことは大変で、挙句の果ては疲れてしまいます。そして疲れると前向きになれなくなり、「私結婚できるのかしら」と不安になって、新天地を求めて違う結婚相談所の門をたたくのです。
結婚相談所は「結婚するための場所」
相談所の婚活において、最初から恋愛感情に期待してはいけません。
シビアに現実的なことも一緒に考えながら効率よく婚活をして、「この人なら大丈夫」といった気持ちを持って交際がスタートします。
そのため結婚相談所は「結婚するための場所」であり、「恋愛を楽しむ場所」や「好きな人を探す場所」ではないのです。
重要なのは人それぞれの「生活するうえで最低限必要だと思うこと」をお互いが満たしていること。それによって「この人となら私も頑張れる」という意思に結びつくのです。
よって、多少の希望はあるものの「最終的には相手と話し合って決めていきたい」という人は、素敵な人とご縁を作りやすいです。
対して譲歩できず、またそれが結婚の可能性を狭めていることに気付かない人は、婚活において相当に苦労をします。
結婚相談所で婚活をしてもしっくりくる人と出会えず、「こんなはずではない」「良い相手がいない」「カウンセラーが面倒をみない」と他者のせいにして、最後は辞めてしまうのです。
結婚について自分を分析することが大切
まとめると、今の価値観や状況では結婚相談所の婚活が適していないのに、入会して時間を費やしてしまう人が多くいます。
そういった人は、「なぜ結婚をしたいのか」「結婚である必要性はあるのか」と、自分の考えを深堀して明確化しておくことが重要です。
自分の考えが不安定なときに「原点に戻る」こと。自分と向き合う時間を大切にすれば、今まで考えもしなかったことに気づきます。
結婚することは年々簡単ではなくなり、自分の想い通りにすることが難しくなっています。
結婚するしないが選びやすい時代になったからこそ、婚活をしながら「自分は本当に結婚に向いているのか」ということを、しっかりと考えるべきなのです。
会員さん全員が幸せになってくれることを願いながら、全ての仲人は頑張っています。
結婚に迷わないように。そして間違えないように
時にはお互い、言いたくないことも言わなければいけないことだってあるでしょう。
上述したTさんは、結果として退会をしています。事情は割愛しますが、やっぱり結婚相談所での婚活には合っていなかったのです。
今のままでの婚活が難しいことを最初に指摘して拒絶するか、今回のように様子を見て指摘するか。はたまた、素敵な出会いがいつかあることを信じて婚活を継続してもらうか…
「相談所に向いていない」という言いづらいことを言うべきか。さらに言うとしたらいつ言うべきかなど、正解はわかりません。
またもしかしたら、Tさんと同じような希望を持っている人もいるかもしれませんね。
ただ仲人の私としては、お相手をする人や同じようにすみれ会で婚活をする会員さんのことを考えると、快く引き受ける勇気がないです。
どこかで変わらないかぎり、また同じように入会と退会を繰り返していくのだと思います。
結婚をしたいと考える方は、時間とお金を大切にしっかりと自分と向き合ってみてください。
それで結婚相談所が合っている、もしくは結婚するために変わりたいと自信をもって結論を出せたとき、ぜひご相談をいただければと思います。
そのときは二人三脚で、幸せな結婚ができるよう全力でお手伝いしますね。
■お電話でもお気軽にお問い合わせください;仲人直通TEL : 090-8746-6690 伊集院淑子